シロアリが友情を紡ぐきっかけになるとは……
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Researcher
- 田口 正訓
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研究員 2007年入社
埼玉営業所テクニカルチーム
大学では在来草本植物の研究に携わり、自然環境と生物の相互関係を学ぶ。 2007年テオリアハウスクリニックに新卒入社。数千件のシロアリ調査および駆除工事に従事。 休日も生き物や植物の写真撮影に勤しむ。
interview連絡は突然に
「田口くん、お久しぶりです。大学時代の○○です。覚えていますか?」
ふと、私のショートメールにこんなメッセージが。
「ん、久々の友人の連絡って保険の勧誘か?」と当初は半信半疑。
いや待て。彼はそんなことをするタイプの人ではない。大学時代に一緒に動植物を探究した仲だ。
「元気にしているよ!」
すぐに返信する。
「田口くん害虫駆除の仕事をしてたよね?」
「自宅に羽ありが大量発生していて困っているんだよ。」
「知っている業者があれば教えてもらえると安心だなと……」
どうやらシロアリで困っているらしい。
これは放っておけない。住所を聞くと、完全に私の担当エリア内だということが判明。
「エリア内だから駆除に行くよ!」
「了解です。よろしくお願いします!」
こうして、私はシロアリをきっかけに大学時代の友人と約20年ぶりに出会うことが確定したのです。
いざ、点検
事前に教えてもらった住所をもとに、現場に到着。
「外観は築30年くらいか……。」そこまで築年数が経過している印象は受けない。
久々に再会する。少しドキドキする。
そっと、インターホンを押す。
「ピンポン。」
「久しぶり!」
お互い年をとったと思いつつも、雰囲気は大学時代の彼そのものだった。無邪気な笑顔は当時と変わらない。
「お邪魔します。」
挨拶を済ませたのち、状況を確認するため、室内に入る。
「和室から羽ありが出てきて…」
「和室か。見させてもらってもいい?和室のどの辺?」
「こっちこっち。」
和室の窓側に案内してもらった。すると

見ての通りの被害。
以前外壁に雨漏りがあったらしく、その影響でシロアリが侵入したようだ。
また、ペアガラスではなく結露もするとのこと。結露もシロアリ侵入のきっかけになっている可能性も否定できない。シロアリは湿気に敏感に反応する。
「他は羽あり出た?」
「出てないみたい。」
他の部屋も目視、触診を行ったが、被害は見当たらない。
室内の被害箇所は和室だけのようだ。
続いて、床下に入る準備をする。
台所収納庫から入れる構造だったので、収納庫を上げて準備をする。
普段、台所収納庫を上げることがないため、2人のお子さんは興味津々だ。
「ここから入るんだ!」
「だめよ、田口さん仕事中なんだから。」
奥様に注意をされても、下の子は言うことを聞かない。ずっと私の動きを見ている。
そんなやり取りを行いつつ、私は床下に潜る。
床下は防湿コンクリート。空中湿度も低く、一見すると乾燥しており、被害が出ている様子はない。
しかし、和室の下にたどり着くと……


そして、蟻道を崩すと



わんさか出てきた。非常に活発な状態だ。
一般的にヤマトシロアリは湿気の高い場所を好むとされるが、近年、防湿コンクリートからの侵入例が増加している。防湿コンクリートの床下であっても、油断はできないのだ。
「和室にシロアリ被害を確認。それ以外の被害は確認されませんでした。」
親しき中にも礼儀あり。ここは仕事モードで友人に結果を報告する。
落胆と安堵が入り混じった表情で、友人は私の話を聞いている。
「現状では、和室に被害が発生していますが、今後、他所に被害が拡大する可能性があります。1階床下全体の薬剤処理を推奨します。」
「駆除お願いします!」
友人は私の提案を快諾してくれた。
日程を調整し、後日改めて訪問することに。
そして、駆除へ
「ピンポン。」
「今日はよろしくお願いします!」
点検の時と同じように笑顔で出迎えてくれた。
「まず、汚さないように、玄関から、台所まで養生するよ。」
床下収納庫周りに養生ポールを設置し、マスカーテープで囲い、テント状に仕立てる。
「へえぇ、ここまで養生するんだ。」
「工事の時は薬剤を扱うし、ほこりも舞いやすいから、しっかりとやるよ。」
こんな感じで、会話を織り交ぜながら、施工を行う。



被害箇所の注入処理と、床下全体の薬剤散布、玄関土間の注入処理を行い、施工完了。
施工後、タブレット端末に画像を写して、説明。
「ありがとう!本当に助かりました。5年後もまたお願いします!」
こうして、無事に施工が完了。
長年仕事をしていると良いこともあると思った。
お子さんたちも親の影響を受けて生き物や自然が大好きとのこと。話していて本当に楽しかった。
今年は一緒に自然観察に行きたい。
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