【被害実例】石膏ボードに穴‼恐るべきシロアリの力
- シロアリ駆除
- 事例
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Researcher
- 田口 正訓
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研究員 2007年入社
埼玉営業所テクニカルチーム
大学では在来草本植物の研究に携わり、自然環境と生物の相互関係を学ぶ。 2007年テオリアハウスクリニックに新卒入社。数千件のシロアリ調査および駆除工事に従事。 休日も生き物や植物の写真撮影に勤しむ。
interview夏、それは多くの昆虫が最も活発になる季節。シロアリも例外ではありません。羽アリの時期は過ぎていますが、職蟻は活発に行動しています。
この記事では、2023年の7月に訪問した、とある鉄骨住宅の事例を紹介します。こちらの物件、玄関の幅木が食害に遭っているとの内容で、駆除のご依頼をいただきました。
私が訪問した日は既に大工さんが現場に入っていて、被害に遭った部材は外されていました。
ヤマトシロアリの被害に遭った幅木
「なるほど確かに幅木が食害に遭っている…。」
被害の範囲は把握出来たので、次にどこから侵入してきたかを確認。しゃがみ込み、しらみつぶしに侵入箇所を探す事に。すると…
石膏ボードに直径6mm程の穴が…
写真右上の穴からシロアリが出入りしている
なんと、石膏ボードに穴があり、そこからヤマトシロアリの職蟻が出入りしていたのです。シロアリは石膏ボードは食べないものの、その先に幅木等の木材があれば、そちらを目指して障壁となる石膏ボードに穴を開ける力があります。
被害物件を何百件と見てきましたが、ここまではっきりと石膏ボードに穴が空いた事例は私も初めてでした。
石膏ボードの上を行列をなして通行しています。道しるべフェロモンが付けられ、通り道が出来ている状態です。
石膏ボードの継ぎ目からも出てきました。隙間を拡張した跡も見受けられました。
対処方法
まず、幅木の接地面、石膏ボードの継ぎ目に薬剤処理を行い、駆除しました。続いて、玄関土間のタイル目地にドリルで穴を開け、薬剤を注入しました。玄関土間はシロアリが侵入しやすい場所です。ここに薬剤を注入する事で、今後の侵入、被害を防止する事ができます。
シロアリが出入りしていた場所に針状の細長いノズルを差し込み、薬剤を注入しました。
今回の事例は玄関の被害についてですが、玄関は在来浴室と並び被害が発生しやすい場所です。春の羽蟻の時期、玄関の框、幅木、額縁等から羽蟻が発生して被害に気付くケースも多いので、気になる方は玄関をよくチェックしてみてください。
木材を触ってぶかぶかする、小さな穴が開いている、或いは触った衝撃で穴が開いた、土が付着している、表面の色が変色している等の異常が確認されたら、シロアリの被害に遭っている可能性があります。
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