緊急事態!シロアリの「おはし」【漫画コラム】

  • 4コマ・マンガ

Researcher

研究者プロフィール
七海 里枝

研究員 2008年入社

管理課

大学では木材害虫および森林昆虫を専攻し、菌食性昆虫の生態研究を行う。 2008年テオリアハウスクリニックに新卒入社。 シロアリをテーマとした漫画を執筆し、(公社)日本しろあり対策協会の展示会に出展協力など、異色の経歴を持つ。

interview

巣の危機に直面したとき、シロアリは何をするか

自然界では多様な天敵がいるシロアリですが、人家に営巣したシロアリにとっての脅威はもちろん人間になります。見上げるほどの巨人である人間がシロアリを駆除しようとしたとき彼らはどのような行動を取るのでしょうか。

■羽アリを飛ばす

駆除工事を行ったお建物で数週間後に羽アリが発生した、という事例は幾度も耳にしたことがあります。それは薬剤によって巣の危機を察したシロアリが、生き残りの一部を羽アリという形で巣の外に飛ばして種を存続させようとしているからと考えられます。

■逃避行動

忌避性のある殺虫剤がかかったり、物理的に襲われたりすると、シロアリも他の生き物と同じように逃避行動をします。巣や蟻道の四方八方に分散して生き残りが出る可能性を増やすのです。単純ですが、コロニーの全体像を掴むことができない人間にとっては効果的な手段です。

なお、シロアリには外敵に対応するための兵蟻という役職があり、イエシロアリの兵蟻は人間に対しても果敢に攻撃をします。ヤマトシロアリの兵蟻は巣穴の入口を塞いで職蟻をまもる、防御を主体とした戦法を行います。

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