好き?嫌い?シロアリと笹竹の微妙な関係【漫画コラム】

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Researcher

研究者プロフィール
七海 里枝

研究員 2008年入社

管理課

大学では木材害虫および森林昆虫を専攻し、菌食性昆虫の生態研究を行う。 2008年テオリアハウスクリニックに新卒入社。 シロアリをテーマとした漫画を執筆し、(公社)日本しろあり対策協会の展示会に出展協力など、異色の経歴を持つ。

interview

笹竹とシロアリ

七夕に笹竹が用いられるようになったのは、古来から笹竹が災いや邪気を払う植物と考えられていたためだと言われています。そうした背景を考えると、害虫判定を受けがちなシロアリがお願いを叶えてもらうのは、なかなか難しいようです。

さて、笹や竹は厳密には木材ではありません。お米やトウモロコシといった穀物が多く属するイネ科の植物です。主要な構成成分は木材と同じでセルロース、ヘミセルロース、リグニンですから、シロアリが食べられないわけではありません。しかし、好んで食べるものでもないようです。樹木が持つような形成層(細胞分裂が繰り返される層。年輪が生まれ、幹が太くなるための組織)を持っていないことが理由でしょうか。

食害を受けている場面よりも、地面に置かれている竹材を持ち上げたら下にシロアリがいた、というケースのほうが多いように思います。竹材がシロアリを惹きつけるというわけではなく、空気が流れず、かつ程よい隙間がある竹材の下の環境が居心地が良いのかもしれません。

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