シロアリの冬越し方法【漫画コラム】

  • 4コマ・マンガ

Researcher

研究者プロフィール
七海 里枝

研究員 2008年入社

管理課

大学では木材害虫および森林昆虫を専攻し、菌食性昆虫の生態研究を行う。 2008年テオリアハウスクリニックに新卒入社。 シロアリをテーマとした漫画を執筆し、(公社)日本しろあり対策協会の展示会に出展協力など、異色の経歴を持つ。

interview

冬のシロアリと地球沸騰化

「冬眠」とは主にネズミなど恒温動物において行われる活動であり、昆虫の場合は「冬越し」と呼ばれます。昆虫の冬越しの方法もスズメバチのように成虫の姿で極端に動かなくなる虫や繭の状態で過ごす虫など様々ですが、シロアリは多少動きは鈍くなりますが緩やかに活動しています。


ヤマトシロアリが活発に動く気温は12℃以上と言われていますので、関東地方でも野外に生息しているシロアリは冬場は活性が低くなると考えられます。ただし断熱性能が高い住宅に営巣している場合は、活発に活動するかもしれませんし、年々平均気温が上昇している現在では、特別断熱性能が高くない住宅でも活発になっている可能性があります。


では、今後年間の平均気温が高くなるにつれてシロアリが一年中活発になるのでは?という懸念も出てくるのですが、当然活動上限の気温もあります。ヤマトシロアリは33℃前後で活動が鈍ると言われていますので、いずれ関東エリアの夏場のヤマトシロアリは、以前に比べて活性が低くなるのではないでしょうか。(あるいは、より高温に強いイエシロアリがヤマトシロアリの生息地を圧倒していくのかもしれませんが。)

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