日本初の蟻特化イベント「蟻道」へ白蟻専科が参加してきました!
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Researcher
- 田中 勇史
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研究室長 2007年入社
シロアリ業務技術開発課専任課長
大学では昆虫類の研究に携わる。2007年テオリアハウスクリニックに新卒入社。 これまで3000件を超える家屋の床下を調査。皇居内の施設や帝釈天といった重要文化財の蟻害調査も実施。 大学の海外調査にも協力。
interview嬉しい出来事 蟻道への誘い
2月7日、嬉しいご縁から日本初のアリに特化したイベント「蟻道」に白蟻専科が出展、そしてトークショー登壇者としてもわたくし非力ながら参加させていただきました。
今回、仕事としての参加ではあったんですけれども、私もアリ愛好家の一人ということもあってかなんだか私にとっては趣味の延長のように感じ、まさにアリの熱気がぎゅっと詰め込まれた素晴らしい一日を過ごさせて頂いたのはまぁ、言うまでもないですね。
「蟻道」は、日本国内におけるアリの魅力や飼育文化を広げることを目的とした初の試みとなる一大イベント!
そこへ、まさかの異色とも言うべき「シロアリ」として参加?
シロアリはアリと名は付くものの一応全くの別物なんで、大丈夫なんだろうかと何度か主催者様へお聞きしたことを覚えてますね 笑
ただ、シロアリも同じ社会性昆虫として高度な分業体制を築いている極めて興味深い存在ですし、近年はアリ飼育者の中にもシロアリに興味を持つ方が増えていて、そういった流れの中で今回お声がけいただいた形です。
この「蟻道」、知識量や経験は問わず、アリを愛する人なら誰もが楽しめる空間づくりがされていて、貴重な生体展示から、もうここまで進化しているのかと感心させられてばかりな飼育用品の数々、あとワークショップもあったりして各出店者様方の力の入れようには驚きましたね。
そして私も登壇したんですけど、結構楽しみにしていた有識者の方々によるトークショーが随所に散りばめられていて、ほんと一日中いても飽きることのない構成になっていました。



会場での設営準備中にも驚きの光景が目に入りました。
ふと廊下を見たら早くも行列ができていて、日本でのアリ熱の高さには毎回驚かされてばかりですよ。
今回の参加は予約制となっていて、それもあっという間に満員になったと聞きました。
更には今回どうしても参加できないという方も多くいたようなことも耳にしているので、これ関東とかで開催したらどうなっちゃうんでしょうね?
いよいよ開幕
そして、いよいよ一大イベントの開幕です。
開場すれば、もうそこはまさに濃度100%!アリ一色の空間ですよ!
展示ケース内では凄い規模で忙しなく移動するワーカーたち、各ブースには飼育巣や生体の様子を真剣に見て回る来場者の方々の熱い眼差し、そしてあちこちで交わされる専門的な会話。



今回の開催には、アリ界隈では知らぬ人はいない著名な方々が一堂に会していることもあり、私も少しブースを回ってみたんですけどね、開場直後から熱気がすごくて終始圧倒されっぱなしでした。

ブース越しに聞こえてくる議論のレベルも高く、「やっぱりこの世界は奥深い」と改めて実感させられましたね。
そんなアリ熱冷めぬ中、今回私たち白蟻専科グループは光栄にも「白蟻専科・シロアリ枠」として参加させていただけて、本当に感謝しかないです。
力の入った専科ブース
今回、さらにありがたいことにトークショーに加えて、ブースも出展させていただきました。
主に、シロアリ被害の実態について被害材等を交えながら分かりやすく展示。
また、近年国内でも著しく被害報告例が増加している外来種、アメリカカンザイシロアリについても、その特徴や拡散リスク、在来種との違いを紹介したパネルや珍しい実際の生体展示も行いました。



来場者の方にはしっかりと目に留めていただけたようで、結構時間をかけて見てくださる方も多く、これは本当に嬉しく思いましたね。
「動きが意外と素早いね!」
「私の住んでいる地域にカンザイが入り込んじゃってる!」
「光は嫌わないの!」
「どうやって被害に気付けばいいの?対策ってどうやるの?」
ブースでは終始こんな声が飛び交い、私はほぼ喋りっぱなし。
気づけばトークショー前に喉が枯れかけるという誤算もありました 笑
中には自由研究のテーマとしてシロアリとゴキブリの糞の比較を考えているという小学生の凄いお嬢さんもいて、進化的背景や腸内共生微生物の話まで発展するなど、非常に濃いお話ができてとても嬉しかったですね。
さらに嬉しいことは続くもので、オオシロアリの研究にも携わってこられた寺山守先生が白蟻専科ブースへ立ち寄ってくださりました。
当時の研究の様子や各地域での生態差、営巣環境の違いなど、普段なかなか伺えない貴重なお話を直接聞くことができ、私も専門家として非常に刺激的な時間となりました。
イベントの場でこうした学術的交流が生まれるのも、「蟻道」の大きな魅力だと感じますね。
さらにさらにリアルシロアリアクリルスタンドやシール、トレーディングカードといった、世にも珍しいというかほんとにここでしか手に入らないグッズまで販売しちゃいました。

緊張のトークショーへ
そして迎えたトークショーですよ!
30分という限られた時間の中で、何をどう伝えるべきか。
シロアリ好きの方々が集まる場で、駆除の話ばかりするのは野暮だろうと考えましてね、今回は海外でのシロアリ調査の際に撮影したユニークなシロアリの防衛術や、飼育に役立つ?管理のちょっとしたコツなど、できるだけポジティブで純粋に「面白い」と思ってもらえる内容に絞ってみたつもりです。

ただ、こういうのって聞き手側はどう感じたんだろうかと心配になるものですよね。
心配性のわたくしは、終始心臓バクバク状態だったことをここで明かします 笑

ですが、兵蟻の化学的防御や力技で相手をねじ伏せる剛腕シロアリ、衝撃波による撃退法などを紹介すると、会場からは驚きの声もあったりして私はその声に救われましたよ!

蟻道をもっと盛り上げたい!
今回、アリに完全特化したイベントというのは国内ではおそらく初の試みだったと思いますが、一日を通して感じたのは、ほんと「好き」という気持ちの力ですね。
立場や専門分野が違っても、同じ昆虫を愛する者同士が集まれば、これほどまでに熱量の高い空間が生まれるのかと圧倒されました。
シロアリというやや異色の存在を温かく受け入れてくださったことにも、心から感謝していますよ。
今回の参加は、私自身にとっても非常に有意義で刺激的な経験となりました。
何より「蟻道」というイベントを通して、また社会性昆虫の世界への興味がさらに広がっていくんじゃないかと感じましたね。
今後も機会があれば、是非「蟻道」を盛り上げる一員として、非力ながら全力で協力させていただきたいと思っています!
アリも、そしてシロアリもね 笑
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