「しろあり防除士」取得の道程とは?勉強内容に迫る③(-木材編-)
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- 田中 勇史
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研究室長 2007年入社
シロアリ業務技術開発課専任課長
大学では昆虫類の研究に携わる。2007年テオリアハウスクリニックに新卒入社。 これまで3000件を超える家屋の床下を調査。皇居内の施設や帝釈天といった重要文化財の蟻害調査も実施。 大学の海外調査にも協力。
interviewこんにちは。田中です。
今回は「しろあり防除施工士」を取得するための「木材」についての知識をお伝えします。
シロアリ駆除は「木」を取り扱う仕事です。当然木材についての知識も相応に仕入れておく必要があります。
シロアリの被害のパターンだったりシロアリ被害のリスクを見抜く上で、木材に対する知見はなくてはならないものということですね。
木材の断面、なんて呼ぶ?
まず覚えておきたいのは木材を断面で見たときの部位ごとの名前です。 断面構造で見たときの木材は場所により、
- 小口(こぐち)面
- 柾目(まさめ)面
- 板目(いため)面
など呼ばれ方をされています。まずはこれを覚えるようにしましょう。 また、木材には切断する方向によってその箇所(面)の名称も変わりますので併せて覚えておきましょう。
例で言うと、木材の横断面の外周部分は色が淡く、内側は濃色をしている。色が淡い部分を「辺材」、濃い部分を「心材」と呼びます。 木材には繊維方向、接線方向、放射方向の3つがあり、木材を繊維方向と垂直に切断した面を「木口面」と言うといった感じにすると覚えやすいですよ。
木材の特徴
- 乾燥させる目的
- 繊維飽和点
- 含水率
- 自由水
- 木の生長に関すること
などの木材の特徴は、木材を説明するうえで重要なキーワードとなってくるので覚えておきましょう。 例題を解いてみましょうか。 〇×問題です。
木の生長は、春から夏にかけて極めて盛んなため、この時期に形成された細胞は比較的大きく、細胞壁も厚い〇か×か?
正解は×です。 なぜだか分かりますか?風船をイメージしてみましょう。
風船を膨らませたのと同じ状態と考えると分かりやすいかもしれませんね。 膨らむ前は風船のゴムの厚さは厚いですが、膨らむと引っ張られて薄く伸びますよね。
それと同じです。
成長が早まると細胞は大きくなりますが、細胞壁は膨らむため逆に薄くなるんです。 なので×ということになります。
防水や雨仕舞に関する問題
あと、良く木造住宅の防水や雨仕舞に関する問題も出ることがあります。
- 防水性とは?
- 雨仕舞とは?
などは自分の言葉で説明できるようになっているといいですね。
- 屋根瓦の構造上、雨仕舞はどのようになっているか
- 屋根下地の防水処理はどのように行っているか
なども併せて理解しておくようにしましょう。
木材の荷重の流れ
建築の項目で多く見かけるのが、木材の荷重の流れです。 どのように、家にかかる荷重を木材が流しているのかを理解しておくようにしましょう。
問題としては、(1)~(5)に当てはまる語句を入れなさいといった具合に出題されることが多いですね。
屋根の種類
また、屋根の種類(切妻屋根、寄棟屋根などなど)を聞かれることや床下の各部材名を答えなさいといった出題も良く見られます。
こんな感じのやつですね。
今回は以上です。薬剤に関する問題と同様に、しっかり説明できるようにしておきましょう。
次回は「法律」に関する問題のご紹介をしていきます。お楽しみに!
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